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[2002.08.04]
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急くべき,捨つるべき
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▼Apple to Slam Lid on Mac OS 9(eWEEK)【英語】
http://www.eweek.com/article2/0,3959,431382,00.asp
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とは云っても,OS9で起動しないマックを売り出すと,クォークを使うためにマックを買うという企業は絶対買わなくなり,売り上げは大きく落ちる(^^ゞ。急かしたいのに急かしきれない,微妙な舵取りが続く,が。
アップル社がOS Xへの移行が遅い開発者やユーザーに,強行な手段に出るのではという話が伝わってきた。新しいマック製品では,OS9が起動しなくなるかもしれない。次のOS Xのメジャーアップデートであるピノ(OS X 10.3)では,OS Xのみでの動作がより強くなるだろう。マックの市場となっているDTP分野では,クォーク・エクスプレスのOS X版は来年1月に発表されるかもしれないが,エクステンションの対応はまた待たなければいけない。
5月の世界開発者会議(過去記事)でのジョブズによるOS9の葬送式は,確かに開発者にとってはもうOS9は死んだんだということを強く印象づけたが,だがユーザーはまだまだ,ではある。私的にはOS9で起動することはもうまったくなくなったが,世間的にはOS Xなどインストールもしていないという人が多いことは知っている。フォトショップもイラストレーターもOS X版は出ているが,アップデートの費用やOS X版のフォント購入の費用がこの不況の中でなかなか引き出せず,プリンタやらなんやらのドライバを探しまわるのも面倒と云う気持ちもわからなくはない。だが,だ。
人は生まれてくるときにはなにも持っておらず,死ぬときもなにも持っていないとなると,手に持ったものの量と捨てたものの量は同数であることがわかる。生きると云うことは,ものを捨てることと同義。捨てて初めて人は前へと進める。捨てるものは,なにも考えずに捨ててしまった方がよい時期がある。OS9はすでにそういう存在である。そういう存在でしかない。
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